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CASE STUDIES & OTHERS

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春の神社祭礼 花火揚げたい!を形にする





作物が芽吹き始める春、豊作や地域の繁栄を願って祭礼を行う神社は多い。

三河地方では、祈りを込めて手筒花火を神様に奉納する風習がある。


申請書 花火を揚げたい!のお手伝い

 私が先週今週と取り組んでいたのは、神社の春季祭礼のための申請。

「誰が、何を、いつ、どこで、どんなふうに」

主催者様から頂く5W1Hの情報を正しく申請し、関係機関から花火を揚げる許可をもらう。


祭礼は地域行事でもある。依頼してくださる主催者の方々は、花火の内容を決めるにために何度も会合を開いているのだろう。

入社直後の昨年は、申請書資料の文字を目で追うことで精いっぱいだった。今年はもう少し想像力をもって熱意に応えたい。現場の神社が足を運べる距離ならラッキー。直接見に行こう。



竹谷白山神社の神様

気温が2度3度くらい低いような。こういう空気を静謐というのだろう。そんな神社の境内も、祭礼当日には熱い(気持ちが)熱い(手筒も)場所になる。


「火は危ない」ことを十分に理解しつつも一旦小脇に置いて、この日は火の粉を浴びに浴びながら、手筒を抱きかかえる。


「今年もやっておるな」祭礼当日の神様の姿を想像してしまう。きっと本殿の奥から、満足そうに現世を見下している。



とにかく安全が第一 

※消費=花火を出すこと


空想だけでは申請はできない。とにかく安全に行うことが大事なので、保安距離(これ以上花火の消費場所に近づいてはいけませんという距離)が定められている。この保安距離の範囲内に人が立ち入れない環境を作れない限り、花火の消費はできない。


申請書は「十分注意して花火行事を行います」という宣言でもある。どのサイズの手筒をどこに、というのはとても正確さが求められる。計測器を片手に境内をうろうろ。その後数日は、資料とにらめっこする日々を過ごした。


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桜はまだ蕾だけれど、祭礼の申請ラッシュを通じて一足先に春を感じた3月前半。

来月は、前述の神社祭礼が実際に行われる。申請書の作成過程で作られた、頭の中にある祭礼の風景と何が違うか。行ったらここをチェックしたいというイメージもある。

昨年よりはしっかりと見えている。



 

執筆者:内藤みのり

加藤煙火入社2年目。花火師ではなく事務職。新潟県長岡市出身。2児の母。趣味はスポーツ観戦と読書。文章は日課の犬の散歩中に浮かんでくることが多い。



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